No.53 (明A) :
「『明は万暦帝によって滅ぶ』とはどういうことか?」
3代皇帝永楽帝死後、「北虜南倭」(北はモンゴル人の、南は倭寇の侵入)と後宮
で働く宦官の害で苦しんだ明は、万暦帝幼少時の内閣大学士の首相である張居
正の独裁的改革が成功。しかし彼の死と帝の親政開始で台無しになり、帝死後に
起こった農民反乱である李自成の乱により、1644年に明は滅亡した。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
「死に体」の明朝を立て直した張居正や、我が国の豊臣秀吉とも間接的に関わった、
万暦帝の人物像に関心を持ちながら、意欲的に学習に臨んでいる。
思考・判断:
明朝を傾けた「内憂外患」のそれぞれの内容が、宦官の害と「北虜南倭」であり、張
居正の改革のおかげでどちらも改善に成功したことについて、的確に判断している。
資料活用の技能・表現:
地図上に矢印等による見取り図を完成させることで、16世紀の「北虜南倭」の実態
を把握している。
知識・理解:
張居正の死と万暦帝の親政開始から、最後は農民反乱(李自成の乱)によって滅び
ていくまでの、明朝崩壊のプロセスについて、基本的な知識を身につけている。